生産性に関する5つのスピードを向上させるための具体的な取り組み
CEOとしてではないのですが2017年に設定した個人的な研究テーマが「生産性」です。 生産性を定義すること、生産性を向上させることができるのが今年のゴールです。 弊社では生産性をまず「スピード」と位置付けしました。 具体的にはスピードとはどのようなものがあるか具体的に書きたいと思います。
1、レスポンスのスピード
誰かに何かを頼まれた時や、確認の時のレスポンスのスピードです。
向上させるために取り組んでいること
- 社内での電子メールの使用を止め、主にチャットツールを導入
弊社はSlackを導入しました
- ライトな返事を返えせるような文化作りを実施
「ほい」「了解っす」でおk、絵文字のみでもおkにしました 返事が返ってきているかの確認に時間を割く方が時間の無駄遣いです
- 早く反応することがいい文化作りを実施
早く反応してくれた人たちに「助かった」と感謝する 反応が遅かった人たちに「返事返しにくかった?」と反省する
2、着手のスピード
新しいことに挑戦することや、悩んだ時に頼るものは「手を動かして結果を得ること」です。 着手までのスピードが遅いと結果が出るスピードが遅く、反省や判断もできないため生産性が鈍ります。
向上させるために取り組んでいること
- 一緒にやる文化作りを実施
人はやったことないことや、知らないことに不安を感じます なので出来る限り一緒にやります 私が出来る時は私がやりますし、私が出来ない時は「誰々とやってみて」と調整してあげます
- 結果を出したことではなく、手を出したことを評価する文化作りを実施
初めて挑戦することに結果や成果なんて求めてもほぼ無駄です それよりもそんなことにまで手を出しているんだという行動の方が重要です
- 小さく始める文化作りを実施
エンジニアリングの世界でも同じで、最小構成のものを作ってもらうようにします いろいろと考えたりするよりも実際のソースコードで学ぶことの方が多いです
- 失敗してもいい文化作りを実施
失敗してもいい文化を作ることで作業者の精神的な負担を軽減します 「失敗したら責任を取るのは私」ということを常に口に出して言っています
3、作業のスピード
要件定義、デザイン決め、設計、コーディング、テストなどなど作業は山ほどあります。 この1つ1つの作業のスピードが早くなることは生産性を向上させることになります。 一般的に業務の効率化と言われてるものがこれに当たると思われます。
向上させるために取り組んでいること
- 無駄なものは徹底的に排除して必要なものだけ作る
要件書、設計書、定義書、進捗管理表などなど必要なものは枚挙に暇がありません 全部対応していたら時間がなくなります。よって必要になったら作るという文化にしています 定文化、標準化もしてません。その時に必要なことは事柄によって全て違うからです 紙やホワイトボードで十分で、スマホで写真を撮ってSlackに流して終わりです
- 人間が集中できる時間は1時間が限度
1流のプロスポーツ選手だとかは違うのかもしれませんが、我々のような一般人は1時間も集中できればすごいことです 生物的な構造を超えるような要求はしません、できることをやるだけです
- ドキュメントの読み込みスピードを向上させる
弊社では本を読むのが遅い、読む習慣がないという人が過半数でした なので本の読み方というのを伝授しました テキストのリードが早いということは圧倒的な作業時間の短縮になりました
- 調べるスピードを向上させる
エンジニアだけじゃないかもしれないですが、ググるスピードが早くなると作業時間は短縮されます Googleのツールの使い方、調べた後の情報の処理のさせ方などなど 細くて馬鹿らしいかもしれませんが必ず教えています 知っていてやらない選択を取るのは個人の自由ですが、組織として知っておいて欲しいからです
- 会話の練習をする
伝わりやすい、伝えやすい文章を伝授しています。特別なことはしてませんし、専門用語も使いません 主語を明確にして、5W2Hを単純化しているだけです 小学校で習うレベルの日本語の文章作り、それを会話に応用するを練習しているだけです
4、学習のスピード
次々に新しい技術が出る業界でもあり、iOSやAndroidができるからといってアプリが作れるとは限りません。 サーバやインフラの技術を体得することでエンジニアとしての価値も上がります。 弊社では技術だけではなく全員がビジネスマンになることを目指しているので、ビジネスの知識も習得しています。 学習のスピードが向上することで作業のスピードも相乗的に向上します。
向上させるために取り組んでいること
- 「教える」文化作りを実施
学習において最も効率が良いものは「人に教えること」です 弊社ではセミナーを開催したり、ITに興味がある人と出会うと勉強会などで社員が教えています
- ライトに発表できる機会を設ける
Twitterやブログの開設を推奨し常にネタを探せる、提供できる環境を用意しています オフラインでの行事の中でも突発的にLTを始めるなどの機会設置も積極的に行っています
- 個人にメリットのあるPDCAサイクルを考える
会社のためとか意味がわかりません。超個人的なことの方が人間動きます 超個人的なPDCAのために弊社は全力でバックアップしています
5、決定と決断のスピード
どんなに作業スピードが速くなっても決断や決定が遅かったら致命傷です。 これが命取りになって頓挫してしまうプロジェクトやビジネスなんで死ぬほど見てきました。 決定と決断は係数で「結果=決断(作業量/作業スピード)」という式で表すことができます。 決断が早ければ早いほど結果への影響力は計り知れません。 決定8割、実行2割の比重を持ってもおかしくありません。 超重要。
向上させるために取り組んでいること
- 決めることを話し合う文化作りを実施
「決める」という目的を持ってミーティングだとか、会話をすることに注力しています 決めないのであれば「雑談」という位置付けにして適度なところで散会しています
- 責任を明確にして、自由を作る
「〜の作業には責任を持ってもらいたい、その代わり自由にやってください」とお願いしています やり方が決まっていて責任だけ取らされることに人はメリットを感じません 自分の自由なやり方で結果を出せる方が失敗した時も自分のこととして振り返りしてくれます 自分に責任があるので決めるまでのスピードも速くなります
- 松岡修造方式を採択(個人的なやつ)
彼は外食時のメニューを30秒以内に決めるそうです それは彼が決断が遅くて試合で結果を出せなかったことに由来しているそうです 日常の中でも練習できるようにと始めたそうです 食事は1日に2〜3回はします そのメニューを決める決断の練習は1日に2〜3回出来るのです ということは1年で700〜1200回は出来ます 決断するのが上手にならないわけないと考えて個人的に導入しました
まとめ
「時は金なり」という言葉があります。ビジネスにおいてスピードは非常に大事な要素です。 お金は後になってからでも稼ぐことはできますが、どんなにお金を払っても時間は元に戻りません。 弊社ではスピードを意識して行動することが自分たちにどれだけ恩恵をもたらすかということを常に考えています。
他にも生産性につながるスピードを見つけたらどんどん追加していこうと思います。 良い取り組みなどありましたらご教示いただけると幸いです。