ビジネスが下手くそな人ほど移動時間をコストとして見れない
ビジネスにはリソース(資源)となるものがあります。 有名なのは「ヒト、モノ、カネ」ですが、本当はここに「ジカン」も必要です。 我が社が行っている生産性向上の取り組みの1つを紹介します。
マンハッタンコード全体で取り組んでいること
原則、社員の自宅最寄りから現場への通勤時間は基本的に30分程度にする
ただし本人の希望により変更は可能です。 弊社は東京に会社があり、お客さんも東京ですので基本的な移動方法は電車を使います。 この移動を極力30分以内にしています。 東京駅から横浜駅は26分で移動できます。 30分以上も電車乗るとか、東京の人間にとっては単なる旅です。
弊社所在地に対して45分以上かかる場合は補助金を出して引越しを提案する
ご家庭の事情などは十分に考慮させていただいております。 当然郊外に比べて家賃は高くなりますので、そこは会社から幾分か補助しています。
目的と狙う効果
小さな行動の積み重ねが効果を生みます。
営業交通費の圧縮
遠ければ遠いほどお金かかります。 得られるお金が決まっている契約の場合はお金がかかればかかるほど事業としてはマイナスです。 ケチくさいかもしれませんが毎日移動にお金を使うくらいだったら新しい備品買います。
社員個人の時間確保の向上
遠ければ遠いほど疲れが溜まります。 社員のモチベーションが下がる要因は容易に見つかりますが、上がる要因はありません。 弊社ではこの取り組みにより確実に他社より個人の時間を確保することができます。 これがモチベーションと個人の勉強時間の増大することとなり、 他社よりも技術力の向上スピードが早いです(自画自賛)
具体的な数字で見る通勤時間
通勤時間の世界平均は32分30秒で、これに対して日本の平均は39分30秒でした。
平均の通勤時間、知っていますか? | 業務基礎スキル診断株式会社
たいした違いがないように見えますが、これを日本国内に限って分析するとかなり違います。
東京圏 51分 大阪圏 43分 人口30万人以上の地方都市 34分30秒
大都市ほど通勤時間が長いのです。 調査によっては大都市の通勤時間が1時間を超えるものもありました。
通勤時間の平均は往復1時間19分、大都市圏勤めほど長い傾向(2016年)(最新) - ガベージニュース
首都圏は電車バスなどの交通機関が発達してしまっているので、 車通勤がメインの地方都市よりも時間がかかっているのが大きな要因です。 大都市の通勤時間が日本の通勤時間平均を引き上げているということがわかります。
仮に毎日3時間近くを通勤に費やすと60時間も移動してます(月20日出勤x往復3h) 年間では720時間も移動します(12ヶ月x60h)
影響とリスク
毎日満員状態の電車に乗ることでストレスや疲れが発生しやすくなります。 特に最近の東京の埼京線、東西線などの満員状態は異常です。
冬の時期は流行病に罹りやすくなります。 私の知り合いは電車に乗っているだけで押し潰されて骨折しました。 同じ業界の知り合いは業務で使用するPCを壊されました。
電車内の乗客同士で起こったトラブルは鉄道会社は関与出来ず、 警察や弁護士を入れて当事者同士が対処することになります。 こうなると時間とお金が大量に費消されていきます。
弊社では遅刻してもいいのでちゃんと状況を把握して、 リスクは見送るように社員にはお願いしています。 これは他の作業のリスクコントロールにおいても良い影響を与えてくれています。
頭のおかしい人間や、考えが古い老害は「たかが満員電車くらいで」などと反論してきますが、 この精神論はお金も時間も生み出しません。 聞く価値はゼロどころか確実にマイナスなので聞き流しましょう。
まとめ
通勤時間が長い事のメリットとしては「本が読める」「ゲームができる」などが挙げられますが、そんなものは抱えるリスクと、抱えない時のメリットに比べるとカスです。 電車を降りてからゆっくりカフェで本読んだ方がよっぽど内容が頭に入ります。 家に帰ってからダラダラとゲームやった方が絶対楽しいです。
ただこういう細かい内容について考えたり施策を実施したりする会社はほぼないので、 弊社は有利にビジネスを進めることができるという証拠の1つとしてはありがたいです。